研究内容

界面を含む輸送現象の解析(齊藤研)

ソフトマテリアルと金属材料の界面における熱抵抗のモデル化

異なる材料の界面では、残留する空気層により熱抵抗が生じることが知られています。金属製の放熱部材との間に残留する空気を低減するために、高分子材料を母材とするTIM(Thermal Interface Material)がしばしば用いられています。しかし、期待通りの放熱性能が得られない場合が散見されるため、その原因を解明するとともに、発現する熱抵抗のモデル化を進めています。



異種高分子材料の界面熱抵抗を利用した新しい断熱構造の提案

互いに非相溶な高分子材料の界面では、分子鎖の相互貫入が抑制され、結果として一種の界面熱抵抗が生じる可能性があります。また、加熱により流動性が発現する熱可塑性高分子材料は、適切なプロセスにより多層構造を付与することができます。このため、一つの界面で生じる熱抵抗の値が小さかったとしても、数千、数万といった層構造を形成することで、構造を横切る方向に大きな熱抵抗を発現させることを狙っています。