研究業績

The 33rd International Symposium on Transport Phenomena, 69 (2023)
Stirring Method of Multi-Layer Polymer for Interfacial Heat Resistance Measurement

著者

Yinfeng Xia, Tatsuya Kawaguchi, Takushi Saito

カテゴリ

齊藤研究室

Abstract

この研究には、界面熱抵抗 (ITR) を測定するための多層ポリマーサンプルを作成するための回転オーバーラップ法のシミュレーションと実験の両方が含まれています。私たちの研究室グループは、ポリマーフィルムの界面熱抵抗を利用して、より効率的で厚さを薄くできるポリマーベースの絶縁体の製造を目指しています。これを実現するために、測定された粘度データを使用して層のオーバーラップの最適条件を決定するための数値シミュレーションを実施しました。次に、PE、PP、PLA をサンプル材料として使用して実験を行いました。材料は、粘度が一致する温度まで加熱されました。次に、回転する一対の撹拌ディスクを非ニュートン溶融ポリマーと接触させ、摩擦を発生させてポリマー溶融物を引きずり、重なり合う層パターンを作成しました。数値流体シミュレーションを使用して必要な回転要件を決定し、5 mm の厚さ内で 100 を超える層をうまくマージしました。次に、異なる層数のサンプル材料をテストして、ITR を比較しました。 PE-PPの平均測定ITRは9.58×10^-6 K⋅m^2/Wで、熱抵抗は38層から112層に10.32%増加しました。一方、PE-PLAのITRは1.31×10^-5 K⋅m^2/Wで、熱抵抗は5層から23層に2.8%増加しました。結果は、重なり合う層が少数であっても、ポリマー材料の熱挙動を大幅に変えることができることを示しました。結論として、ITRによる回転重なりは、ポリマー材料が一定の厚さでより高い熱抵抗に到達するのに役立つ可能性があります。